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運送業における拘束時間管理の方法

公開日:2018.11.15

運送業を営んでいる事業者の方々にとって
面倒な業務の一つに「拘束時間管理」があるのではないでしょうか。

この「拘束時間管理」、インターネットの検索サイトで
検索頂くと分かるように運輸/運送業に関連するものしか
検索がヒットしません。

ご周知のとおり、一般的な事務所勤務のように
毎日定時からの始業するわけではない運輸/運送業は
拘束時間の計算が一筋縄ではいきません。

今回は運送業における拘束時間の管理方法について
記載してみようと思います。

運送業のおける労働時間のルール

① 拘束時間(始業から終業までの時間)
 ・1日 原則13時間以内(最大16時間)
 ・15時間越えは1週間2回以内
 ・1カ月 293時間以内(※一部例外あり)

②休息期間
 ・継続8時間以上(分割の場合は最低4時間)

③運転時間
 ・2日平均で1日9時間以内
 ・2週間平均で1週間44時間以内

④連続運転時間
 ・4時間以内

などが主だったものとしてあります。
※もしご不明な点がありましたら各都道府県トラック協会の
適正化事業の方へご相談を頂くのがベストです。

拘束時間の管理者は要チェック!よくある間違い!

 弊社アネストシステムも運送事業者の方より
 労務関連のご相談を多数頂くのですが、
 その中でよく勘違いされているケースをご紹介します。

①出庫時刻=始業時間ではない/点呼時刻=始業時間ではない

  拘束時間管理をする上でどこが始業時刻なのが重要なわけですが、
  始業時間はデジタコやチャート紙のスタート時間でありません。
  また点呼時間でもありません。
  出勤→出発前点検→点呼→出庫という流れになりますので
  当然ですが、出勤=始業時間になります。

②同時点呼!?はない!

  拘束時間管理の部分とは直接関係ないのですが、
  点呼執行者1人に対して、ドライバー2人が同時に点呼を
  受けることはありません。
  点呼簿を見させて頂いていると記入ミスなのか
  同時時間に同じドライバーが点呼を受けていることがあります。
  現実的には絶対にないので、
  点呼簿の記入ミスも減点対象ですので要確認です。

③24時間ってどこが起点?

  1日24時間ですが、不規則な勤務形態の運送業では
  始業の時間から24時間が1日となるのが原則です。
  そのため1日目が10:00始業18:00終業、
  2日目が8:00始業の場合、1日目の拘束時間は10:00~18:00の
  8時間+2日目の8:00~10:00の2時間も加算され
  合計10時間が拘束時間となります。
   ※休憩時間を加味しないで記載しました…

  重複している時間も2日目の拘束時間となるために
  計算がややこしくなってきます…

  また国交省は始業時間から24時間が1日ですが、
  厚生労働省は0:00~24:00を1日と考えますので、
  そのあたりも少し難しいところではあります。

ドライバーの拘束時間を管理する方法

 拘束時間管理には大きくわけてチャート紙などの情報を
 パソコンなどにインプットして管理する方法と
 デジタコの情報を活用する方法と2つあります。

 方法①エクセルシートを使った管理方法

 拘束時間管理表エクセルシート(北海道トラック協会)

 北海道トラック協会がホームページで公開しているエクセルシートです。
 このエクセルシートに始業時間と終業時間を
 インプットすることにより、

  1日あたりの拘束時間の判定
  1日あたり15時間以上の運行の警鐘
  1カ月の累計拘束時間の計算

 が出来るようになっています。
 基本的な部分を押さえるだけでも十分活用出来ますし、
 日配やダンプやミキサーなどの建設系をされている
 運送事業者様には向いているのではないかと推測します。

 方法②デジタコを使った管理方法

   GrowthBOX労務管理(例)

 デジタコデータを活用した拘束時間管理です。
 デジタコは走行データを取得しており、
 フロントパネルに作業ボタンがあります。
 ドライバーさんにフロントパネルにある作業ボタンを
 押してもらうことにより休憩なのか作業なのかを
 自動判定し、それを元に拘束時間を管理します。

 デジタコはカード式の場合はドライバーさん固有のカードがあり
 それでドライバーさん個人を特定します。

 通信型タイプのデジタコでも免許証をかざしたり
 自分の社員番号などを入力することにより
 ドライバーさん個人を特定します。

 弊社が取り扱っておりますデジタコでも
 必要最低限の操作で対応できるようにしておりますので
 ドライバーさんに負荷をかけることなく
 ご使用頂くことが可能です。
いかがでしたでしょうか。
ある運送事業者様を訪問した際に拘束時間管理表の作成が
面倒で後回しになってしまっているや、
一番面倒くさい作業、手間がかかる作業と思われていました。

しかし意外や意外、デジタコを入れるだけで
こんなにも楽になったというお声もよくお聞きします。

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